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ローソク足の見方|陽線・陰線とヒゲの読み方、形の意味は位置で変わる

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ローソク足は、一定期間の始値・高値・安値・終値(四本値)を1本で表したものです。太い「実体」が始値から終値までの動き、上下に伸びる「ヒゲ」の先が高値と安値で、終値が始値より高ければ陽線、安ければ陰線になります。

見るときは、①色(陽線か陰線か)②実体の長さ(勢い)③ヒゲの長さと向き(どこで押し戻されたか)④どこで出たか(高値圏か安値圏か)と出来高の順に確かめます。十字線・トンボ・包み足といった形の名前は、この組み合わせに付いた呼び名です。ヒゲの長い足などは、同じ形でも高値圏と安値圏で示す方向が逆になります。

この記事では、1本の読み方、色と足の期間、1本・2本の代表的な形、窓、形の意味が出た場所で変わること、ローソク足だけで売買を決めない理由を、日本取引所グループ(JPX)の用語集や証券会社の資料をもとに図解します(2026年10月7日時点)。3本以上の組み合わせ(酒田五法)は別の記事で扱います。

ローソク足の見方——1本で4つの値段(四本値)を表す

JPXの用語集は、始値・高値・安値・終値の4種類の値段をまとめて「四本値」と呼んでいます(日本取引所グループ「用語集:四本値」、2026年10月7日閲覧)。ローソク足は、この四本値を1本の棒で表したものです。

出典:日本取引所グループ「用語集:四本値」、大和証券「金融・証券用語解説:陽線」「実体」よりKabuGraph作成。色は陽線=赤・陰線=青の配色。数値は説明用の例

1本のローソク足は、次の3つの部分でできています。

1日の値動きと日足の対応を、架空の例で見てみましょう。下の図の①は、1,000円で寄り付き、10時半に高値1,060円、13時半に安値980円をつけてから、1,040円で引けた日です。

  • 始値1,000円:9:00の寄付でついた最初の値段。実体の下端になる

  • 高値1,060円・安値980円:その日についた最高値と最安値。上ヒゲの先と下ヒゲの先になる

  • 終値1,040円:15:30の大引けでついた最後の値段。実体の上端になり、始値より高いので陽線

出典:日本取引所グループ「用語集:四本値」「売買成立の方法」よりKabuGraph作成。数値は架空の例

②は1,050円で高く寄り付いたあと下げ、1,000円で引けた日です。終値が始値より安いので陰線になり、実体の上端が始値、下端が終値になります。

高値・安値をいつつけたかは、ローソク足からは分かりません。①で安値が先、高値が後だったとしても、四本値が同じなら同じ形の足になります。1日の中の値動きの順番を知りたいときは、分足で確かめます。

陽線と陰線——色はツールと国で違う

終値が始値より高い足が陽線、安い足が陰線です。大和証券の用語解説は、カラー表示では陽線を赤・陰線を青、白黒では陽線を白・陰線を黒で描くとしています(大和証券「金融・証券用語解説:陽線」)。

日本テクニカルアナリスト協会によると、もともとは陽線を赤・陰線を黒で塗り、最近は陰線を青や緑で描くこともあります。また同協会は、欧米のバーチャート(高値・安値の縦線に始値・終値の横線を付けたチャート)は陽線を緑・陰線を赤で描き、日本とは反対の色遣いだとしています(日本テクニカルアナリスト協会「チャートの種類」)。

陽線なのに前日比マイナス?——陽線・陰線は「その日の始値」との比較

陽線・陰線は始値と終値の比較で、前日の終値とは比べていません。前日終値が1,000円の銘柄が950円で寄り付き、980円で引ければ、その日のローソク足は陽線ですが、前日比は−20円です(上の図の下段)。逆に、高く寄り付いてから値を下げた日は、前日比がプラスでも陰線になります。

  • アプリの「前日比」「騰落率」と、ローソク足の色は別のもの

  • 安く始まって戻した陽線は、寄り付き後に買われたことを示すが、前日より安いまま終わっていることがある

東証の日足の四本値はどう決まる?——始値・終値は板寄せ

東証の株式の売買は、寄付(前場・後場の最初)と引け(最後)が、注文を集めて1つの値段で約定させる「板寄せ方式」、その間が注文の入るたびに約定させる「ザラバ方式」です(日本取引所グループ「売買成立の方法」、2026年10月時点)。そのため日足のローソク足は次のようにできています。

  • 始値:前場の寄付の板寄せでついた値段。注文が偏って寄り付かない日は、最初に売買が成立した値段(板寄せの記事)

  • 高値・安値:その日についた最高値と最安値。寄付や引けの値段がそのまま高値・安値になった日は、その側のヒゲがない

  • 終値:ふつうは15:30の大引けの板寄せでついた値段(大引けの記事)

ヒゲの先は、ザラ場で一瞬だけついた値段のこともあります。「年初来高値を更新」という報道や逆指値の発動は、このヒゲの先の値段で起きることがあるので、取引時間中の値段か終値かを区別して読みましょう。ザラ場の値段と終値の違いは、次の記事で実在の銘柄のローソク足を使って図解しています。

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ザラ場(ザラバ)は寄付と引けの間に、注文が入るたびに約定させる時間帯と売買方式。東証では前場9:00〜11:30・後場12:30〜15:25で、価格優先・時間優先で約定する。板の見方、ザラ場高値と終値ベースの違い、PTS、売買停止も解説。

足の期間——分足・日足・週足・月足の使い分け

1本のローソク足がどの期間の四本値を表すかで、呼び名が変わります(大和証券「金融・証券用語解説:分足」・「年足」)。

  • 分足:1分・5分・10分などの四本値。その日の値動きを細かく見る

  • 日足:1日の四本値。売買のタイミングを見るときの基本

  • 週足:1週間の四本値。週の最初の値段が始値、週の最後の値段が終値(野村證券「証券用語解説集:週足」、2026年10月7日閲覧)

  • 月足・年足:1か月・1年の四本値。数年単位の流れをつかむ

日本テクニカルアナリスト協会の用語集は、時間軸の使い方の例として「週足で大局を確認し、日足で売買タイミングを詰める」を挙げています(日本テクニカルアナリスト協会「用語集」、2026年10月7日閲覧)。

日足と週足で、色が逆になることがあります。週の初めに高く始まって週末にかけて下げれば、最終日の日足が陽線でも、その週の週足は陰線です。

週足・月足は「ザラバベース」と「終値ベース」で形が変わる

野村證券の資料は、週足・月足には日々の始値・高値・安値・終値から作る「ザラバベース」と、日々の終値だけから作る「終値ベース」があるとし、同じ1週間でも次のように四本値が違う例を示しています(野村證券「株価チャートの見方~ローソク足~」(2020年2月)p.3〜4)。

値段

ザラバベース
(円)

終値ベース
(円)

始値

956

957

高値

975

969

安値

947

949

終値

964

964

出典:野村證券「株価チャートの見方~ローソク足~」(2020年2月)p.4よりKabuGraph作成。株価は同資料の説明用の例

終値ベースは、月曜の終値を始値、週の中で最も高い・安い終値を高値・安値にするので、取引時間中についた高値・安値が入りません。ヒゲの長さや窓の有無が変わるので、使っているチャートがどちらで描いているかを確かめておきましょう。

1本の形の見方——実体とヒゲの長さで読む

1本のローソク足の形は、実体の長さとヒゲの長さ・向きで、おおまかに3つに分けられます。名前は資料によって呼び方や細かな定義に揺れがあるので、名前を覚えるより「なぜその形になったか」を読むことが大切です。

出典:大和証券「金融・証券用語解説」(十字線・トンボ・トウバ・一本線・上ヒゲ・下ヒゲ)、同「株価チャート分析編【第1回】ローソク足」、野村證券「株価チャートの見方~ローソク足~」p.5、OANDA証券「ローソク足とは」、日本取引所グループ「売買成立の方法」(一本線とストップ配分)よりKabuGraph作成

実体が長い——大陽線・大陰線・丸坊主

  • 大陽線:始値から大きく上げ、高値の近くで引けた足。野村證券の資料は「強気」としている(野村證券「株価チャートの見方~ローソク足~」p.5)

  • 大陰線:始値から大きく下げ、安値の近くで引けた足。同資料は「弱気」としている

  • 陽の丸坊主・陰の丸坊主:上下のヒゲがない大陽線・大陰線。始値から一方向に動き続けて引けた形(OANDA証券「ローソク足とは」、2026年10月7日閲覧)

  • 寄付坊主・大引け坊主:始値の側(寄付坊主)か、終値の側(大引け坊主)だけヒゲがない大きな足(同)

実体が短い——コマ・十字線・トンボ・トウバ

始値と終値が近い足は、その期間に売りと買いが拮抗したことを表します。始値と終値が同じ足はまとめて「同事線(寄引同事線)」と呼ばれます(大和証券「金融・証券用語解説:同事線」)。

  • コマ・小陽線・小陰線:実体が短い小さな足。OANDA証券は、実体が短く上下のヒゲも短めの足を「コマ」と呼び、売り買い双方に気迷いが生じている形としている(OANDA証券「ローソク足とは」)。大和証券は小陽線・小陰線を、方向感のない「迷い線」の1つとしている(大和証券「株価チャート分析編【第1回】ローソク足」、2026年10月7日閲覧)

  • 十字線:始値と終値が同じで、上下にヒゲがある足。売り買いが拮抗し、相場の転換点を暗示するといわれる(大和証券「金融・証券用語解説:十字線」)

  • トンボ:始値・終値・高値が同じで、下ヒゲだけがあるT字の足。安値圏で出ると下降トレンドからの転換を暗示するといわれる(同「トンボ」)

  • トウバ(塔婆):始値・終値・安値が同じで、上ヒゲだけがある逆T字の足。高値圏で出ると上昇トレンドからの転換を暗示するといわれる(同「トウバ」)

  • 一本線:四本値がすべて同じで、横線1本になる足(同「一本線」)

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板寄せは、寄付や引けにそれまでの注文を突き合わせ、1つの値段でまとめて約定させる東証の方式です。成行は全部、有利な指値も全部、その値段で売りか買いの一方は全部約定、の3条件を板の計算例で追い、寄らない時の特別気配とストップ配分も図解します。

ヒゲが長い——カラカサ・トンカチ

ヒゲが長いほど、その期間の中で値段が大きく動いてから押し戻されたことになります。どちらに押し戻されたかが、売りと買いの綱引きの結果です。

  • カラカサ(たくり線):実体が小さく、下ヒゲが長い足。一度大きく売られてから買い戻された。野村證券の資料は、安値圏で出ると上昇を示唆するとしている(野村證券「株価チャートの見方~ローソク足~」p.5)

  • トンカチ:実体が小さく、上ヒゲが長い足。一度大きく買われてから売り戻された。同資料は、高値圏で出ると下落を示唆するとしている

  • 上影陰線・下影陽線:上ヒゲの長い陰線と、下ヒゲの長い陽線。大和証券の用語解説は、高値圏での長い上ヒゲの陰線、安値圏での長い下ヒゲの陽線は、トレンドが反転する可能性が高いとされる、としている(大和証券「金融・証券用語解説:上ヒゲ」・「下ヒゲ」)

2本の組み合わせの見方——包み足・はらみ足・かぶせ線・切り込み線

2本の足を並べると、前の足の勢いが続いたのか、打ち消されたのかが見えます。名前の付いた代表的な組み合わせは次のとおりです。

出典:野村證券「株価チャートの見方~ローソク足~」p.5、大和証券「株価チャート分析編【第1回】ローソク足」、OANDA証券「ローソク足とは」、日本取引所グループ「用語集:窓」よりKabuGraph作成

どの形も「転換を示すとされる」にとどまり、出たら必ず反転するわけではありません。次の足がその方向に動いたか、出来高を伴っているかを確かめてから判断します(後の章)。3本以上の並び(三川・三兵・三空など)は「酒田五法」として知られ、次の記事で図解しています。

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窓(ギャップ)の見方——開ける・埋める、権利落ちの窓

JPXの用語集は、窓を「前日の高値より本日の安値が高い場合や前日の安値より本日の高値が安い場合に、株価チャート上にできる空間」と説明しています(日本取引所グループ「用語集:窓」)。前の足と次の足の間に、1度も値がつかなかった価格帯があるということです。

寄り付きで前日の値幅から離れても、それだけでは窓になりません。取引時間中に前日の高値(安値)まで戻れば、ヒゲどうしがつながって空間は残りません(前の章の図の3段目の中央)。窓は終値が決まるまで確定しないと考えておきましょう。

東証の上場会社の決算発表は、取引が終わった後に集中しています。2026年3月期の決算では、3月決算会社2,147社の63.6%が大引け後の15:30〜17:59に発表しました(東京証券取引所「2026年3月期決算発表状況の集計結果について」(2026年6月4日))。決算の内容によっては、翌朝の寄付が前日の値幅から大きく離れ、窓が開くことがあります。保有銘柄の決算発表の日を確かめておきましょう。

権利落ち・株式分割の日の窓は、勢いではない

株式分割や配当の権利は、権利確定日の1営業日前の売買から「権利落ち」となり、権利落ち日の株価は、理論上、その権利に相当する分だけ下がった水準から始まります(日本取引所グループ「用語集:権利落」)。

  • 株式分割:株主の持分は変わらないので、株価は分割比率に応じて理論上下がる(JPX「用語集:株式分割」)。1株を2株に分ければ、権利落ち日の株価は理論上おおむね半分になる

  • 配当落ち:配当落ち日の株価は理論上、配当相当額分下がる(JPX「用語集:配当落」)。配当の分だけ前日終値より低く始まり、前日比はマイナスになりやすい。小さな下窓が開くこともあるが、色(陽線・陰線)はその日の始値と終値で決まる

分割に合わせて過去の株価を修正(分割調整)していないチャートでは、権利落ち日に大きな下窓が開きますが、売りが殺到したわけではありません。使っているチャートが分割調整をしているかを確かめ、権利落ちの窓は形の読み方の対象から外しましょう。分割の仕組みは株式分割の記事、権利落ちの日付と株価・信用取引への影響は次の記事で扱っています。

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新株落ちは、株式分割などで新株を受け取る権利が付かなくなること。基準日の前営業日(権利落ち日)から株価は分割比率で割った水準になり、新株をもらうには2営業日前の権利付最終日までに買う。2026年9月29日は制度信用の調整対象だけで53銘柄が新株落ちした。

形の意味は「どこで出たか」と出来高で変わる

ヒゲの長い足などは、同じ形でも、高値圏で出るか安値圏で出るかで示す方向が逆になります。大和証券の解説は、下ヒゲの長い陽線(下影陽線)を「高値圏に出ると『売り』、安値圏に出ると『買い』を暗示する」転換暗示線としています(大和証券「株価チャート分析編【第1回】ローソク足」)。OANDA証券の解説も、たくり線(下ヒゲが長く実体が短い足)を、安値圏なら上昇への転換、高値圏なら天井の示唆としています(OANDA証券「ローソク足とは」)。

出典:大和証券「株価チャート分析編【第1回】ローソク足」、OANDA証券「ローソク足とは」、日本テクニカルアナリスト協会「用語集」よりKabuGraph作成。値動きは説明用の模式図

高値圏で出たカラカサは「首吊り線」とも呼ばれます。OANDA証券は、首吊り線とカラカサは同じ形で、高値圏と安値圏のどちらで出たかによって呼び名が変わるとしています(OANDA証券「TradingViewでローソク足パターン『弱気の首吊り線』を設定する方法」、2026年10月8日閲覧)。

安値圏の長い下ヒゲは、売りが続いたところで買いが入り、値を戻した跡と読めます。高値圏で同じ形が出れば、上昇の途中で一時は大きく売られる場面があった跡と読めます。形そのものより、それまでの流れの中で何が起きたかを読むのがローソク足の見方です。

「高値圏」「安値圏」に決まった定義はありません。数か月の値動きの中で上の方か下の方か、それまで上昇と下落のどちらが続いていたかを、週足・日足で確かめます。

出来高で、売り買いがどれだけ集まったかを確かめる

出来高(売買高)は、売買が成立した株数です。東証は売りと買いを1つの取引として数え、売り1,000株・買い1,000株で成立すれば出来高は1,000株です(日本取引所グループ「用語集:売買高」)。

転換を示すとされる形が、ふだんより多い出来高を伴って出たかを見ましょう。出来高の少ない日の大陽線は、少ない売買で値段が動いただけのこともあります。

ローソク足だけで売買を決めない——だましと研究結果

形が示す方向と逆に相場が動くことを「だまし」と呼びます。OANDA証券の解説も、ローソク足の示唆とは逆の値動きが起きるダマシは少なくないとしています(OANDA証券「ローソク足とは」)。

形の当たり外れを調べた研究もあります。Marshall, Young & Cahan(2008)は、1975〜2004年の日本株でローソク足の形を売買のシグナルにした戦略を検証し、30年間の全体でも、10年ごとの3つの期間でも、上昇相場・下落相場に分けても、利益を生んだ証拠は見つからなかったと報告しています(Marshall, Young & Cahan(2008)Review of Quantitative Finance and Accounting 31巻2号)。

日本テクニカルアナリスト協会も、1本・2本の足の解釈の出どころとしてよく挙げられる「酒田五法」について、過去の経験則かもしれないが、今の市場での出現確率に基づいたものではない、としています(日本テクニカルアナリスト協会「チャートの種類」)。ローソク足は「その期間に何が起きたか」の要約として使い、次の点を守ると判断を誤りにくくなります。

  • 終値が決まるまで形は確定しない:取引時間中の大陽線も、引けにかけて売られれば上ヒゲの長い足や陰線に変わる。形で判断するなら、引けた後か次の足で確かめる

  • 長い期間の足と向きが合っているか:日足の転換の形も、週足・月足の流れの中でどこに出たかを確かめる

  • 出来高と理由:出来高が増えたか、決算発表・権利落ち・株式分割の日ではないか

  • 外れたときの撤退の値段を先に決める:例えばカラカサを見て買うなら、その安値(下ヒゲの先)を割ったら手放す、のように決めてから注文する。ヒゲの先のすぐ下に逆指値を置くと、ザラ場の一瞬の値動きで発動することもある

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実際のチャートで見る手順

証券会社のアプリでチャートを開いたら、次の順に確かめます。

  1. 足の期間を選ぶ:週足・月足で数か月〜数年の流れ(上昇・下落・横ばい)をつかみ、日足に切り替える

  2. 今の位置を確かめる:直近の高値・安値のどのあたりにいるか(高値圏・安値圏)

  3. 最新の足を読む:色(陽線・陰線)、実体の長さ、ヒゲの長さと向き。取引時間中なら、まだ形が確定していないことに注意

  4. 前の足と比べる:包み足・はらみ足になっていないか、窓が開いていないか

  5. 出来高を見る:ふだんより多いか少ないか

  6. 理由を確かめる:大陽線・大陰線や窓の日に、決算発表・適時開示・権利落ち・株式分割がなかったか

  7. 撤退の値段を決める:形が外れたときにどこで手放すか

実在の銘柄の1本の例として、取引時間中に年初来高値を更新しながら、終値では始値を下回って陰線になった日をザラ場の記事で図解しています。高値(上ヒゲの先)と終値の差が、その日の売り買いの綱引きの跡です。

よくある質問

ローソク足は誰が考えたの?

考案者はよく分かっていません。日本テクニカルアナリスト協会によると、1910年に実体を太い矢印で描く原型が本に現れ、1920年に「蝋燭引(ろうそくびき)」の名で描き方が紹介されており、成立は1910年代(明治の終わり〜大正)の可能性が高いとされています(日本テクニカルアナリスト協会「チャートの種類」)。江戸時代の米相場師・本間宗久が考えたという言い伝えは、酒田五法の記事で整理しています。

赤と緑のチャートは、どちらが上昇?

配色の流儀で逆になるので、本文「陽線と陰線——色はツールと国で違う」のとおり、四本値を表示させて終値と始値のどちらが高いかで確かめてください。

日足の始値が9時の値段ではない日があるのはなぜ?

注文が買いか売りに大きく偏ると、特別気配のまま寄り付かないことがあるためです。始値は「その期間に最初に取引された値段」なので(JPX「用語集:始値」)、その日は最初に売買が成立した時刻の値段が始値になります。

ローソク足だけで勝てる?

日本株の1975〜2004年の検証では形だけの売買で利益は出ていないので(Marshall, Young & Cahan(2008))、本文「ローソク足だけで売買を決めない」の章のとおり、出来高・材料・撤退の値段と組み合わせて使います。

まとめ

  • ローソク足は1本で四本値(始値・高値・安値・終値)を表す。実体は始値から終値まで、ヒゲの先が高値・安値

  • 陽線・陰線は始値との比較で、前日比とは別。色の配色はツールと国で違う

  • 実体が長い足は勢い、短い足は迷い、ヒゲが長い足は押し戻しの跡。ストップ高・安の一本線は迷いではない

  • 2本の組み合わせは包み足・はらみ足・かぶせ線・切り込み線・毛抜き天井(底)。窓は前の足の高値と次の足の安値の間の空間で、権利落ち・分割の窓は勢いではない

  • ヒゲの長い足などは、同じ形でも高値圏と安値圏で意味が逆。高値圏のカラカサは首吊り線と呼ばれる。出来高と次の足で確かめる

  • 形だけの売買は、日本株の30年分の検証で利益が出ていない。撤退の値段を決めてから使う

コラム著者・編集者

K

KabuGraph編集部

KabuGraph編集部は、投資情報の発信と株式分析ツールの開発に携わるチームです。日本株・米国株の事業分析から、投資に役立つ情報をわかりやすくお届けします。

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