フリー
freee K.K.
情報・通信業 / 情報通信・サービスその他
3,455円
出典:東証株価・決算短信よりKabuGraph算出 / 最終更新: 2026/10/5
投資ポイント
強み・成長ドライバー
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統合型プラットフォームの「クロスセル」効果
freeeの最大の成長エンジンは、既存顧客に追加プロダクトを販売する「クロスセル」です。例えば、freee会計だけを使っていた顧客がfreee人事労務やfreee経費精算を追加導入すれば、ARPUは倍増します。統合型プラットフォームの利便性が高まるほど、この効果は加速します。
- 2
巨大な未開拓市場 — 中小企業のDX
日本には約336万の中小企業(2021年6月時点、中小企業庁。うち約半数が個人事業者)が存在します。しかし、個人事業主のクラウド会計ソフト利用率は2026年3月末でも38.4%(MM総研調べ)にとどまっており、依然として多くの事業者がExcelや紙、旧来のインストール型ソフトに依存しています。インボイス制度(2023年10月開始)や電子帳簿保存法の改正が、クラウド移行の強い追い風となっています。
- 3
freeeカード Unlimitedによる金融サービスの拡大
SaaS企業がFinTech(金融テクノロジー)に参入するモデルは、米国ではBill.com(中小企業向け支払管理)やBrex(法人カード)が先行しています。freeeカード Unlimitedは、freee会計の財務データを活用した独自与信により、既存の金融機関が対応しにくいスタートアップや成長企…
注意すべきリスク
- 1
PER 211倍という極めて高いバリュエーション
PER 211.8倍は、今後数年にわたる急速な利益成長を前提とした株価水準です。東証グロース市場の平均PERが単純平均で約33倍、加重平均で約59倍(2026年8月末、JPX、連結)であることを考えると、群を抜いて高い評価を受けています。仮に来期の純利益が30億円に成長しても、時価総額2,305億円ベースのPERは約77倍です。利益成長が市場の期待を下回った場合、株価の急落リスクは大きくなります。
- 2
「調整後営業利益」と実際のキャッシュのズレ
会社は2026年8月に最重要指標を調整後FCFから調整後営業利益に変更しました。2026年6月期は調整後営業利益26.6億円に対し調整後FCFは▲3.5億円で、差の大半は2025年6月期に再開したソフトウェア資産化(資産化43.2億円に対し償却費11.6億円)によるものです。会社は2028年6月期に両者が同水準になると説明しており、差が縮まるかを決算ごとに確認する必要があります。
- 3
競合環境 — マネーフォワードとの主導権争い
クラウド会計・バックオフィス市場では、マネーフォワード(3994)が最大の競合です。マネーフォワードはAPI連携型(各プロダクトを個別に開発・連携させるアプローチ)で急成長しており、中堅企業以上のセグメントで強みを持ちます。
- 4
無配当 — 株主還元は自社株買いが初めて
フリーは創業以来一度も配当を実施していません。2026年8月に上限50億円(240万株、発行済株式総数(自己株式を除く)の4.04%)の自社株買いを決議し、初めて株主還元に踏み出しましたが、会社は「成長投資を通じた企業価値向上が最大の株主還元」という方針を維持しており、配当・株主優待を重視するインカム投資家には適さない銘柄です。
- 5
M&Aの統合リスク
積極的なM&A戦略はプラットフォーム拡充の原動力ですが、買収した企業の技術・文化をfreeeに統合するコスト(PMI)は軽視できず、2022〜2024年6月期の3年間で計約149億円の減損損失を計上しています。会社が重視する調整後営業利益はのれん償却を足し戻しているため、買収コストはこの指標には表れません。
- 6
株式の希薄化リスク
フリーはストックオプションや株式報酬を活用しており、潜在的な株式希薄化(1株あたりの利益が薄まること)のリスクがあります。株式報酬費用は2026年6月期に12.8億円と会計上の営業利益(10.9億円)を上回る規模で、調整後営業利益ではこれを足し戻しています。
事業概要
フリーは、「スモールビジネスを、世界の主役に。」をミッションに掲げ、個人事業主から従業員数千名規模の法人まで幅広い中小企業に統合型クラウドERPを提供するSaaS企業です。会計・人事労務・販売管理・申告・契約など経営に必要な業務をワンプラットフォームで完結させる設計が特徴で、有料課金ユーザー企業数は約69.5万件(2026年6月期末)に達しています。プラットフォーム事業の単一セグメントで運営しており、2025年6月期に営業黒字転換を果たし、2026年6月期は売上高424億円(前期比+27.6%)・プラットフォームARR 436億円と成長を継続しています。
主要事業
freee会計 — クラウド会計ソフト。個人・法人の記帳から決算・申告まで自動化
freee人事労務 — 給与計算・勤怠管理・年末調整をクラウドで一元管理
freee販売 — 見積・請求・入金管理などの販売管理業務を効率化
freeeサイン — 電子契約サービス。ワークフロー連携で契約業務を完結
freeeカード — 法人向けクレジットカード。会計データと自動連携
株価推移
業績ハイライト2026/6(百万円)
売上高
42,441
+27.6% YoY
営業利益
1,091
+78.9% YoY
純利益
1,077
-21.4% YoY
営業利益率
2.6%
企業評価
総合スコア 2.6 / 5
成長性
5
収益性
1
安全性
3
規模
3
割安度
1
競合・類似銘柄
会計・請求・経費精算などの管理部門業務をクラウドで提供する。有料課金社数とARRの伸びで評価される。
フリーは、「スモールビジネスを、世界の主役に。」をミッションに掲げ、個人事業主から従業員数千名規模の法人まで幅広い中小企業に統合型クラウドERPを提供するSaaS企業です。会計・人事労務・販売管理・申告・契約など経営に必要な業務をワンプラッ…
銘柄の分類・事業概要はKabuGraph調べ