記念配当とは|一度きりの上乗せ配当、特別配当との違いと利回りの見方

記念配当(きねんはいとう)とは、会社が創立・創業や上場の周年などの節目を記念して、毎期の普通配当に1回だけ上乗せする配当です。法律の上では普通配当と同じ「剰余金の配当」で、「記念」は会社が付けた呼び名です。翌期以降は続かないことが前提になっています。
似た言葉の特別配当も一時的な上乗せですが、特別配当は好業績や特別利益の還元、記念配当は周年などの節目の記念を理由に出す点が違います。
投資家が押さえることは3つです。①配当利回りは記念配当を除いた普通配当で計算し直す ②翌期に記念配当がなくなって合計が減っても、普通配当で比べる ③権利付最終日までに買えば普通配当と一緒に受け取れ、税金も同じ。内訳は、会社の適時開示と決算短信の「配当の状況」の注記で確かめられます。
この記事では、特別配当との違い、2025〜2026年の実例、発表から支払いまでの流れ、累進配当・配当性向の方針での扱い、株価への影響と税金を、東京証券取引所の規則と各社の開示をもとに解説します(2026年10月13日時点)。
この記事の内容(目次)
記念配当とは——周年や上場を記念して1回だけ上乗せする配当
大和証券の用語解説は、記念配当を「決算期ごとに実施する通常の『普通配当』に加えて、企業にとっての周年などを記念して実施する配当」としています(大和証券「金融・証券用語解説:記念配当」、2026年10月13日閲覧)。いつもの配当に、その期だけ「記念」の分を足すのが基本の形です。
たとえば信越化学工業は、2026年9月16日の創立100周年に合わせて、2027年3月期の中間配当を普通配当58円に記念配当20円を加えた78円にすると発表しました(信越化学工業「創立100周年記念配当の実施 及び 配当予想の修正に関するお知らせ」2026年9月15日)。
法律の上では普通配当と同じ「剰余金の配当」
会社法は株主への配当をまとめて「剰余金の配当」とし、配当の額や効力が生じる日を株主総会(定款に定めれば取締役会)で決めるとしています(会社法第453条・第454条・第459条(e-Gov法令検索))。「記念配当」「特別配当」という区別は法令になく、各社が配当にラベルを付けているにすぎません(大和総研「特別配当・記念配当の動向と株価への影響」2025年9月9日 p.1)。
持ち株数に応じて全員に同じ額:配当は株主の持つ株式の数に応じて割り当てる決まりで(会社法第454条第3項)、記念配当も1株あたりの額は全株主で同じ
配れる上限も同じ:記念配当を含めた配当の総額は、会社の分配可能額を超えられない(会社法第461条)
何を記念する?——創立・創業の周年が6割
大和総研が2024年度に表題に「記念配当」を含む適時開示を数えたところ、理由は「創立・創業◯周年」が記念配当全体の6割程度で最も多く、次が「上場」「上場◯周年」でした。経営統合・合併や工場の竣工を記念した例もあります(大和総研 同レポート p.3)。
製品の記録を記念する会社もあります。日本ファルコムは、ゲーム「軌跡」シリーズの世界累計販売本数が1,000万本を突破したことを記念し、2026年9月期の期末配当に1株30円の記念配当を加える予定です(日本ファルコム「配当予想の修正(増配及び『軌跡シリーズ1,000万本突破』記念配当)に関するお知らせ」2026年10月7日)。
どのくらいの会社が出している?
大和総研の集計では、2015〜2024年度の各年度に記念配当を行った上場会社は5〜9%程度、特別配当は2%程度です(同レポート p.2。2025年8月時点で上場している会社を対象に、年度ごとの割合を出したもの)。
普通配当・特別配当との違い
3つはどれも同じ剰余金の配当で、違いは会社がその配当を続けるつもりかどうかと、何を理由に出すかです。SMBC日興証券は、特別配当を「普通配当に加えて、一時的に増額する場合など」の配当で「継続的な増額ではなく、一時的な増額であることを明示する場合に使われ」るもの、記念配当を「企業の記念行事などに合わせて増額された配当」と説明しています(SMBC日興証券「配当」、2026年10月13日閲覧)。
続けるか
普通配当:配当方針に沿って毎期出す。一度上げると下げにくい
特別配当:その期だけ。翌期以降は続かない前提
記念配当:原則その期だけ。周年などの節目に合わせる(毎期続ける会社もまれにある)
出す理由
普通配当:毎期の利益と配当方針(配当性向・DOE・累進配当など)
特別配当:好業績や特別利益を挙げる例がほとんど
記念配当:創立・創業の周年、上場、市場区分の変更、合併、製品の記録など
利益との関係
特別配当:会社が利益との関係を明示することが多い
記念配当:利益との関係を明示しないことが多い
翌期になくなったとき
普通配当:「減配」
特別配当・記念配当:その期だけの配当がなくなっただけ。記念配当なら「記念配当を落とす」と呼び、減配と区別するのが一般的
出典:大和総研「特別配当・記念配当の動向と株価への影響」p.1〜4、大和証券「金融・証券用語解説:減配」よりKabuGraph作成
ごく一部ですが、同じ期に特別配当と記念配当の両方を出す会社もあります(大和総研 同 p.2)。名目が何であれ一時的な上乗せなので、投資家の見方は同じで、普通配当の分だけを毎年の配当の目安にします。
2025〜2026年の記念配当の例
最近の開示から、理由や規模の違う6社を並べました。記念配当の額は普通配当の1割程度から、普通配当を上回るものまでさまざまです。
会社 | 記念の理由 | 記念配当 | 対象の配当 |
|---|---|---|---|
信越化学工業 | 創立100周年 | 20円 | 2027年3月期の中間配当(予定) |
中外製薬 | 創業100周年 | 各75円 | 2025年12月期の中間配当・期末配当 |
野村HD | 創立100周年 | 10円 | 2025年3月期の期末配当 |
スターティアHD | 創立30周年 | 8円 | 2026年3月期の期末配当 |
セルシス | 東証プライム市場への市場区分変更 | 10円 | 2025年12月期の中間配当 |
日本ファルコム | 「軌跡」シリーズ累計1,000万本突破 | 30円 | 2026年9月期の期末配当(12月の株主総会に付議予定) |
出典の開示:信越化学工業/中外製薬 2025年1月30日・2026年1月29日/野村HD 2025年2月5日・2025年4月25日/スターティアHD 2025年5月22日・2026年3月期決算短信/セルシス 2024年9月25日・2026年12月期中間期決算短信/日本ファルコム
発表は基準日の約11か月前から、基準日の後までさまざま:中外製薬は期末配当分の記念配当を基準日(2025年12月31日)の約11か月前の2025年1月30日に、信越化学工業は基準日(2026年9月30日)の15日前に発表した。日本ファルコムは基準日(2026年9月30日)の1週間後の10月7日に発表しており、発表を見てから買っても受け取れない
普通配当より大きい記念配当もある:中外製薬は記念配当150円が普通配当122円を上回り、年間配当は前期の98円から272円になった
10年以上続ける会社もある:日本ファルコムは少なくとも2015年9月期から毎期、期末配当に記念配当を付けてきた。額は2015年9月期の2円から、2021〜2025年9月期は10円、2026年9月期は30円の予定で、12期連続になる。2018年9月期以降は年間配当の半分が記念配当だ(日本ファルコム「配当予想の修正(『イースⅧ』及び『創立35周年』記念配当)に関するお知らせ」2016年9月15日ほか各期の配当予想の修正の開示)。セルシスも2026年12月期の期末配当予想に創立35周年記念配当10円を含めていて、2期続けて記念配当を出す(セルシス「株主還元・株主優待」、2026年10月14日閲覧)
各社の事業と業績は、中外製薬・信越化学工業・野村ホールディングス・セルシスの企業分析で解説しています。
いつ発表され、いつの株主がもらえる?——開示から支払いまで
前の節の6社はどれも、記念配当を中間配当か期末配当に上乗せしています。記念配当は、その配当の基準日に株主名簿に載っている株主が、普通配当と一緒に受け取ります。信越化学工業の例で流れを見てみましょう。
権利付最終日は基準日の2営業日前
株の受渡しは約定日から数えて3営業日目なので(日本取引所グループ「株式等の決済期間短縮化(T+2化)」)、基準日の株主名簿に載るには、基準日の2営業日前(権利付最終日)の大引けまでに買う必要があります。基準日の1営業日前からは「配当落」として売買され、この日に買っても配当は受け取れません(日本取引所グループ「用語集:配当落」、2026年10月13日閲覧)。
日付の数え方は、株式分割の権利を例に新株落ちの記事でも図解しています。
東証の規則で、発表と内訳の開示が決まっている
配当予想を変えたとき:記念配当を足して配当予想が変われば、「配当予想の修正」として開示する。金額が小さくても省けない(軽微基準なし。有価証券上場規程第405条)
配当の額を正式に決めたとき:取締役会や株主総会で剰余金の配当を決めたときも開示する(同第402条第1号h)
どちらも内訳を書く:記念配当・特別配当が含まれる場合は、配当の内訳を記載するよう東証が求めている
出典:東京証券取引所「会社情報適時開示ガイドブック」(2026年7月版)p.119・p.352〜353
金額が正式に決まるのは基準日の後のことが多い
中間配当は定款に定めれば取締役会で(会社法第454条第5項)、期末配当は株主総会か、定款に定めれば取締役会で決めます(同第454条第1項・第459条)。記念配当の発表は「予定」の段階で、金額が正式に決まるのは基準日の後になることが多いのはこのためです。信越化学工業は中間配当を2026年10月の取締役会で、日本ファルコムは記念配当を含む期末配当を2026年12月の定時株主総会で決める予定としています。
決算短信では「配当の状況」の注記を見る
決算短信1ページ目の「配当の状況」には、四半期末ごとの1株配当と年間の合計が載ります。記念配当が含まれるときは、表の下の(注)に普通配当と記念配当の内訳が書かれます。
中外製薬の2025年12月期は、表だけを見ると年間配当金272円・配当性向103.1%で、注記を読んで初めて、このうち150円が創業100周年記念配当だと分かります。

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配当利回りは記念配当を除いて計算し直す
配当利回りは1株配当を株価で割った値なので、記念配当が入っている間は利回りが高く見えます。
実績配当利回り:直近の決算期の配当で計算する。記念配当を出した期の決算が「直近」の間は、記念配当込みの値になる。KabuGraphの銘柄ページの配当利回りも、直近の通期実績の1株配当÷最新の終値で計算している
予想配当利回り:会社予想の年間配当で計算する。記念配当を予想に足した時から、その期が終わるまで記念配当込みになる
中外製薬の2026年10月13日終値6,170円で計算すると、2025年12月期の実績配当272円での利回りは4.41%です。しかし普通配当122円だけなら1.98%、記念配当のない2026年12月期の会社予想132円なら2.14%で(中外製薬「2026年12月期 中間期決算短信」)、4.41%は来年以降の受け取りの目安になりません。
予想配当利回りにも混ざる——信越化学工業の例
信越化学工業の2027年3月期の年間配当予想136円(記念配当20円込み)で計算した予想配当利回りは2.24%、普通配当116円だけなら1.91%です(2026年10月13日終値6,072円、KabuGraph算出)。
しかもこの記念配当は2026年9月30日を基準日とする中間配当に付いているので、9月29日(配当落日)以降に買った人は受け取れないのに、年間の予想配当には期末(2027年3月)まで含まれ続けます。

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翌期の「減配」は普通配当で比べる
記念配当は翌期には出ないので、1株配当の合計だけを見ると、翌期は減配に見えます。大和証券の用語解説は、周年記念などで一時期だけ出した記念配当をやめる場合は「記念配当を落とす」として、減配と区別するのが一般的だとしています(大和証券「金融・証券用語解説:減配」、2026年10月13日閲覧)。
中外製薬:年間配当は2025年12月期272円→2026年12月期予想132円で、合計では51%減。普通配当で比べると122円→132円で8%増(上の図)。2026年12月期の中間配当66円も、前年同期の125円(普通配当50円+記念配当75円)と並べると半分に見える
野村ホールディングス:年間配当は2025年3月期57円→2026年3月期51円。2025年3月期は創立100周年記念配当10円を含み普通配当は47円なので、普通配当で比べると4円の増配。期末配当だけ見ると34円→24円だが、普通配当は24円→24円で変わっていない(野村ホールディングス「剰余金の配当に関するお知らせ」2026年4月24日)
決算短信の1株配当の「合計」も、KabuGraphの銘柄ページの配当推移も、記念配当込みの合計額です。グラフに1年だけ突き出た棒があったら、記念配当か特別配当を疑い、その年の短信の注記を見ましょう。
累進配当・配当性向の方針では記念配当をどう扱う?
決算短信の配当性向と純資産配当率(DOE)は、記念配当込みの合計で計算されます。東証の決算短信の様式が、配当性向を「1株当たり配当金(合計)÷1株当たり当期純利益×100」と定めているためです(東京証券取引所「会社情報適時開示ガイドブック」(2026年7月版)p.303)。
中外製薬の2025年12月期の配当性向は103.1%、会社が方針に使うCore配当性向は99.3%でした。会社は記念配当を含めた272円も「『安定的な配当』『Core EPS対比平均して45%の配当性向を目処』という当社方針に準じ」たものとし、5年平均のCore配当性向を54.9%と示しています(中外製薬「2025年12月期 決算短信」p.1・p.12)。
普通配当122円だけで計算するとCore配当性向は約44.5%(Core EPS 274.02円で割ってKabuGraph算出)で、方針の45%にほぼ一致します。記念配当の150円はその上に乗った分と読める、というのがKabuGraphの見方です。
配当性向が100%を超える状態が続くのは減配の危険信号とされますが(配当性向の記事)、中外製薬の103.1%は記念配当によるもので、普通配当だけなら45%前後です。記念配当で配当性向が100%を超えた年は、普通配当で計算し直してから判断しましょう。

配当性向とは|計算式と目安50%、100%超の危険シグナル
配当性向の計算式(1株配当÷EPS)と目安を解説。50%以下が健全な理由、100%超が示す危険シグナル、業種別の傾向、配当利回りとの組み合わせ方がわかります。
「方針とは別に」「累進配当の対象外」と書く会社がある
野村ホールディングス:連結配当性向40%以上などの株主還元の方針を示したうえで、2025年3月期も「本件の記念配当とは別に、上記の方針に基づいて株主還元を実施する予定」と説明した(野村ホールディングス「創立100周年記念配当に関するお知らせ」2025年2月5日)
スターティアホールディングス:累進配当と連結配当性向55%目途を掲げる会社で(2025年5月22日の開示時点)、創立30周年記念配当8円について「累進配当の対象外とさせていただきます」と明記した(スターティアHD「配当予想の修正(増配・創立30周年記念配当)に関するお知らせ」2025年5月22日)
累進配当は「原則として減配せず、配当の維持もしくは増配を行う」方針なので(スターティアHDの開示の定義)、記念配当を累進の基準に入れるかどうかで、翌期に約束される配当の下限が変わります。スターティアHDの2026年3月期の年間配当145円のうち普通配当は137円で、記念配当を含まない2027年3月期の予想145円(短信に記念配当の内訳の注記がない)は、合計では横ばいでも普通配当では8円の増配です(スターティアHD「2026年3月期 決算短信」)。
方針での扱いは、記念配当を発表した開示文に書かれていることがあります。累進配当や配当性向の目標を掲げる会社が記念配当を出したら、その一文を探しましょう。

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記念配当は株価にどう影響する?——発表時と配当落ち
発表直後は上がりやすいが、効果は普通配当の増配より短い
大和総研は、2020〜2024年度に記念配当(166社)・特別配当(41社)・普通配当の増配(379社)を適時開示した会社について、開示の10営業日前から30営業日後までのTOPIXに対する超過リターンを累積して比べました。決算発表や業績予想の修正などと同じ日に出た開示は除いています(大和総研 同レポート p.4〜5)。
結果は、記念配当・特別配当も開示直後に株価を大きく押し上げるが、その効果は普通配当の増配に比べて短期的というものでした。普通配当の増配では、株価が30営業日後までプラス圏で推移しています。同レポートは、簡易的な分析で配当以外の要因も含みうるとしたうえで、記念配当・特別配当だけでは長期的な株価の押し上げにはつながらないとしています。
理由として同レポートは、下げにくい普通配当の増配は経営者の業績への自信を示すシグナルになる一方、一時的と明示した配当はそう受け取られにくい、と説明しています。裏返すと、翌期に記念配当がなくなったときの失望も、普通配当の減配より小さい可能性がある、としています(同 p.5)。
配当落日には記念配当の分も下がる
日本取引所グループは、配当落日に株を買っても配当を受け取れないので、配当落日の株価は配当相当額分下落することとなると説明しています(用語集:配当落)。記念配当が大きいほど、理屈の上の下げ幅も大きくなります。
信越化学工業の中間配当(予定78円、うち記念配当20円)は2026年9月29日が配当落日で、終値は前日の5,814円から5,749円へ65円下がりました。ただし1日の値動きには相場全体の動きや個別の材料も入るので、配当落ちの分だけを切り分けることはできません。
税金は普通配当と同じ——NISAなら非課税
記念配当も会社法上は剰余金の配当なので、税金の上でも普通配当と同じ配当所得です。国税庁は、配当所得を「株主や出資者が法人から受ける剰余金や利益の配当」などに係る所得とし、上場株式等の配当は所得税・復興特別所得税15.315%と住民税5%(合計20.315%)が源泉徴収されるとしています(国税庁 タックスアンサー No.1330「配当金を受け取ったとき(配当所得)」、令和8年4月1日現在法令等)。
2027年1月からは復興特別所得税の税率が1.1%に下がり、防衛特別所得税(所得税額の1%)が加わりますが、合計の税率は変わりません(国税庁 タックスアンサー No.1331「上場株式等の配当等に係る申告分離課税制度」)。
NISA口座:配当金の受取方法を「株式数比例配分方式」(証券会社の口座で受け取る方式)にしていれば非課税。それ以外の方式では20.315%が源泉徴収される(日本証券業協会「2024年以降のNISAに関するQ&A」Q19、2026年9月30日改定)
確定申告:申告不要・申告分離課税・総合課税(配当控除)から選べるのも普通配当と同じ(国税庁 No.1330)。株の売却損と損益通算するときは申告分離課税を選ぶ(同 No.1474)
信用取引:信用買いで権利付最終日をまたいだときに受け取るのは配当そのものではなく配当落調整金で、税金の扱いも違う

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配当落調整金の仕組み・計算式(制度信用は買い方・売り方とも84.685%、一般信用の売り方は主要ネット証券で100%)・税金の扱いを解説。信用取引で権利確定日をまたいだときに発生する配当金相当額のルールと、優待クロスで現物の配当金と相殺したときの実質コスト(一般信用は損益通算で実質ゼロ、制度信用は約15%の差益)がわかります。
よくある質問
記念配当はいつもらえる?
記念配当を上乗せした中間配当や期末配当と一緒に、その配当の支払日に受け取ります。受け取れるのは、基準日の2営業日前(権利付最終日)までに買い、基準日に株主名簿に載っている株主です。
記念配当が発表されたら、株を買うべき?
記念配当だけでは買う理由になりにくい、というのがKabuGraphの見方です。発表後の株価の上昇は普通配当の増配より短く終わる傾向があり(大和総研の2020〜2024年度の分析)、配当落日には記念配当の分も株価が下がります。基準日の後に発表されることもあり(日本ファルコムの2026年9月期など)、その場合は発表を見てから買っても受け取れません。記念配当は原則1回きりなので、普通配当の水準と業績で判断しましょう。
記念配当は「みなし配当」と関係ある?
関係ありません。みなし配当は、自社株買いへの応募や資本の払戻しで受け取ったお金の一部が、税金の上で配当とみなされるものです(みなし配当の記事)。記念配当は、会社が実際に支払う剰余金の配当そのものです。
記念配当は英語で何という?
commemorative dividend です。野村ホールディングスは創立100周年記念配当の英文の発表を「Nomura to Issue 100th Anniversary Commemorative Dividend」と題しています(Nomura Holdings, 2025年2月5日)。
まとめ
記念配当は、周年・上場などの節目に普通配当へ1回だけ上乗せする配当。法令上は普通配当と同じ剰余金の配当で、呼び名は会社が付けたもの
特別配当は好業績・特別利益の還元、記念配当は節目の記念。どちらも一時的で、記念配当をやめることは「記念配当を落とす」と呼んで減配と区別する
内訳は配当予想の修正の開示と、決算短信「配当の状況」の注記で確かめる。東証は内訳の記載を求めている
配当利回りは普通配当で計算し直す。中外製薬は記念配当込みの実績4.41%に対し、普通配当だけなら1.98%(2026年10月13日終値)
翌期の合計の減少は普通配当で比べる。累進配当の基準に記念配当を入れるかは、会社の開示文で確かめる
権利付最終日は基準日の2営業日前。発表が基準日の後のこともある。配当落日には記念配当の分も株価が下がり、税金は普通配当と同じ20.315%(NISA口座は株式数比例配分方式なら非課税)









