スピンアウトとスピンオフの違い|「資本関係の有無」の通説と、株主に株を配るカーブス・ソニーFGのスピンオフ

ビジネス用語としては「資本関係を残すのがスピンオフ、断つのがスピンアウト」という使い分けが一般的です。ただし法令上の定義はなく、株式市場の「スピンオフ」は子会社株を株主に配って資本関係を切る(残しても小さくする)手法で、通説とは逆です。
実際、2020年にフィットネス子会社のカーブスホールディングスをスピンオフしたコシダカホールディングスは、株主向けの資料で「本スピンオフ実施後、当社とカーブスホールディングスの資本関係はなくなります」と説明しています(コシダカHD「子会社株式の現物配当(株式分配型スピンオフ)及び特定子会社の異動についてのご案内」2019年10月10日 p.3)。
投資家にとって大事なのは、保有株の会社が「スピンオフ」を発表したときに、株主に何が配られ、元の会社との資本関係がどう変わるかです。この記事では、2つの言葉の一般的な使い分けと株式市場での意味、社員の独立や大学発ベンチャーとしての「スピンアウト」、株主・社員それぞれにとっての違いを一次資料で整理します。
この記事の内容(目次)
スピンアウトとスピンオフの違い【早見表】
まず結論をまとめます。「資本関係の有無」で分けるのは日本のビジネス用語としての通説で、株式市場・税制や英語では別の基準で使われています。
観点ごとの違いは次のとおりです。
ビジネス用語の通説
スピンオフ:元の会社との資本関係(出資)を残して独立する
スピンアウト:元の会社との資本関係を断って独立する
独立するもの
スピンオフ:事業部門・子会社
スピンアウト:事業部門のほか、社員や研究者が組織を飛び出して起業する場合も含む
株式市場・税制での意味
スピンオフ:子会社の株式を親会社の株主に配る手法。完全スピンオフなら親会社の持分は0%(日本の税制特例を使うパーシャルスピンオフは20%未満)
スピンアウト:経産省の手引や法令には出てこない
元の会社の株主が受け取るもの
スピンオフ(株式市場の意味):新会社の株式(例:コシダカHD株1株につきカーブスHD株1株)
スピンアウト:何も受け取らない
法令上の定義
スピンオフ:なし(税法上は「株式分配」「分割型分割」)
スピンアウト:なし
英語での使われ方
スピンオフ:米国の証券実務では、親会社が子会社株式を株主に分配する取引
スピンアウト:英国では大学の研究成果から生まれた会社を指すことが多い
代表例
スピンオフ(株式市場の意味):コシダカHD→カーブスHD(2020年)、ソニーG→ソニーFG(2025年、20%未満を保持)
スピンオフ(通説の意味に近い例):資生堂のパーソナルケア事業(2021年、切り出し先の親会社に35%出資。一般にはカーブアウトと呼ぶ)
スピンアウト:松風工業の社員が独立した京セラ(1959年)、大学発ベンチャー
出典:経済産業省「スピンオフの活用に関する手引」、三井住友DSアセットマネジメント「わかりやすい用語集」、SEC、英国政府資料、各社開示よりKabuGraph作成
図のとおり、同じ「スピンオフ」でも、ビジネス用語の通説(左)と株式市場の用法(右)では、元の会社との資本関係が正反対です。ニュースや会社の開示で見かけたら、どちらの意味で使われているかを確かめる必要があります。
日本での一般的な使い分け
ビジネス用語としては、元の会社から出資などを受けて独立し、資本関係が続くのがスピンオフ、元の会社との関係が切れるのがスピンアウトとするのが一般的な使い分けです。ただし使い方には幅があり、広い意味では同じ意味として扱われることもあります。
違いは、元の会社の経営資源を使えるか、元の会社の影響から離れられるかに表れます。観点ごとに比べると、次のとおりです。
元の会社のブランドなどの資産
スピンオフ:活用できる場合が多い
スピンアウト:活用できない代わりに、元の会社の影響も受けない
よく使われる場面
スピンオフ:事業の選択と集中のため、不採算事業などを子会社として切り離す
スピンアウト:社内ベンチャー制度で設立された会社など
出典:三井住友DSアセットマネジメント「わかりやすい用語集」(スピンオフ・スピンアウト)よりKabuGraph作成
通説の意味に近い例としては、資生堂が2021年にパーソナルケア事業を切り出した際、切り出し先の親会社に35%出資して関係を残したケースがあります(資生堂 2021年2月3日ニュースリリース。一般にはカーブアウトと呼ばれる取引で、記事の後半で詳しく取り上げます)。
独立した有名企業も、通説どおりとは限らない
元の会社から独立した有名企業でも、通説の「スピンアウト」(資本関係を断って独立)に当てはまらないものがあります。元の会社との資本関係が残ったものや、会社が事業を切り出してできたものです。
東芝メモリ(現キオクシア):2017年に東芝の100%子会社として設立され、会社分割でメモリ事業を引き継ぎました(キオクシアホールディングス 有価証券報告書(2026年3月期))。2018年6月に全株式を売却した後も、東芝は買収会社に再出資して議決権の約40.2%を持ち、資本関係は残りました(東芝 2018年6月1日開示)
良品計画:西友が1980年にプライベートブランドとして始めた「無印良品」の事業を、1989年に分離独立させてできた会社です(良品計画 有価証券報告書(2025年8月期))。人が飛び出したのではなく、会社が事業を切り出した形です
呼び名だけでは、資本関係があるかどうかは分かりません。中身を確かめる方法は、記事の後半で紹介します。
株式市場の「スピンオフ」は資本関係を切る手法
上場企業の開示や税制でいう「スピンオフ」は、通説とは逆に、原則として元の会社と新会社の資本関係が切れる手法です。
経済産業省は、スピンオフを「自社内の特定の事業部門又は子会社を切り出し、独立させるもの」とし、独立した会社の株式は元の会社の株主に交付されると説明しています(経済産業省「スピンオフ」の活用に関する手引(参考事例編))。方法は2つです。
分割型分割:社内の事業部門を新会社に切り出し、新会社の株式を全て自社の株主に交付する
株式分配:100%子会社の株式を、現物配当として全て自社の株主に分配する
どちらも株式を株主に「全部」配るため、実施後、元の会社は新会社の株式を持ちません。経産省は元の会社に一部の持分を残す「パーシャルスピンオフ」もあり得るとしていますが、税制の特例を受けられるのは、残す持分が20%未満の場合に限られます(同 制度編)。
20%未満は、日本の税制特例を使うための条件です。パーシャルスピンオフそのものの上限ではなく、米国には親会社が持分33%を残した例もあります(MSGE、2023年。経済産業省 参考事例編)。
経産省はスピンオフに期待される効果として「経営の独立」「資本の独立」「上場の独立」の3つを挙げており、資本関係を切ること自体が狙いの一つになっています。
投資家に関係が深いのは「上場の独立」です。事業構成が簡素になってコングロマリット・ディスカウント(複数の事業を営む会社が、個別に営む場合よりも市場で低く評価されること)を克服でき、各事業だけに関心のある投資家を引きつけられる、と説明されています(経済産業省 参考事例編 p.3)。
事例:コシダカHD→カーブスHD(2020年)
カラオケ「まねきねこ」のコシダカHDは、フィットネス子会社カーブスHDの全株式を現物配当で株主に分配し、2020年3月にスピンオフしました。分配基準日時点の株主には、コシダカHD株1株につきカーブスHD株1株が手続きなしで交付され、実施後、両社の資本関係はなくなりました(コシダカHD 2019年10月10日開示)。
カーブスホールディングス
女性専用30分フィットネス「カーブス」をフランチャイズ中心に全国展開するフィットネス事業持株会社。会員数は約88万人規模に達し、1回30分の独自プログラム(筋力トレーニング・有酸素運動・ストレッチの組み合わせ)で運動習慣のない女性やシニア層…
パーシャルスピンオフ:ソニーG→ソニーFG(2025年)
ソニーグループは、金融子会社ソニーフィナンシャルグループ(ソニーFG)の株式を、2025年10月1日を効力発生日とする現物配当で株主に分配しました。ソニーG株1株につきソニーFG株1株が交付されています(楽天証券「ソニーグループ(6758)のスピンオフについて」)。ソニーFGはそれに先立つ9月29日に東証プライム市場へ上場しました(ソニーFG「個人投資家向け会社説明会」2026年3月18日 p.8)。
こちらは元の親会社に一部の持分を残すパーシャルスピンオフで、ソニーGは100%保有していたソニーFG株式の80%超を株主に分配し、20%未満を持ち続ける形です(東洋証券「ソニーグループ(6758)のパーシャル・スピンオフに関するお知らせ」、経済産業省 参考事例編)。このほか2024年10月には、メルコHD(現バッファロー)が製麺子会社のシマダヤを、持分を残さない完全スピンオフで独立させています(同)。
ソニーフィナンシャルグループ
ソニーフィナンシャルグループは、ソニー生命(ライフプランナーによる対面型生命保険)、ソニー損保(インターネット型自動車・火災・医療保険)、ソニー銀行(ネット銀行による預金・ローン・投信・FX)、ソニー・ライフケア(介護事業)で統合金融サービ…
法令上の定義はなく、税法では「株式分配」「分割型分割」
「スピンオフ」「スピンアウト」は、どちらも法律上の用語ではありません。e-Gov法令検索で現行法令の本文を全文検索しても、どちらの語もヒットしません(2026年9月24日時点)。
税法では、100%子会社の株式を全て株主に配る手法を「株式分配」(法人税法 第2条第12号の15の2(e-Gov法令検索))、分割の対価(分割承継法人の株式など)を全て自社の株主に交付する分割を「分割型分割」(同条第12号の9)と呼びます。要件を満たす「適格」なものは、元の会社の譲渡損益が認識されず、株主へのみなし配当課税もかかりません(「スピンオフ」の活用に関する手引(制度編))。
経済産業省の「スピンオフ」の活用に関する手引(制度編)(2026年5月改訂)は、この2つをまとめて「スピンオフ」と呼んでおり、「スピンアウト」という語は出てきません。国の制度解説で使われているのは「スピンオフ」の方です。
要件を満たしたスピンオフで株主にみなし配当課税がかからない仕組みや、取得価額の按分は、次の記事で詳しく解説しています。

スピンオフ税制とは|コシダカ初適用からソニーのパーシャルスピンオフまで制度と事例を解説
スピンオフ税制の仕組み・適格要件・課税繰延の効果を、2017年の制度創設から、2026年度改正で期限の定めのない措置になったパーシャルスピンオフ税制まで解説。コシダカHD→カーブスHD、ソニーG→ソニーFGの実例で株主の取得価額按分も説明します。
英語の spin-off と spin-out はどう違う?
英語にも2つの語がありますが、資本関係で使い分けるのではなく、文脈(証券実務か、大学の研究成果の事業化か)によって指すものが変わります。
米国の証券実務:spin-off は株主への株式分配
米国証券取引委員会(SEC)のStaff Legal Bulletin No. 4(1997年)は、spin-off を「親会社が子会社の株式を親会社の株主に分配する」取引と説明しています。日本の株式市場でいうスピンオフと同じ意味です。
米国でも親会社が一部を残すことはあります。GEは2023年1月にヘルスケア事業をスピンオフした際、GEヘルスケア株の19.9%を持ち続け、2024年12月までに全て売却しました(経済産業省 参考事例編)。
英国:spin-out は大学発の会社を指すことが多い
英国政府が2023年11月に公表したIndependent Review of University Spin-out Companiesは、spin-out を「大学の研究から生まれた知的財産をもとに設立されたスタートアップ」と定義しています。
注目すべきは、英国の大学スピンアウトでは大学が株式を持つのが普通だという点です。同レビューによると、大学が取得する持分は過去10年で平均約25%から約18%に下がり、英国の主要大学の多くは、大半の案件で5〜15%の持分に合意しています。「スピンアウト=資本関係なし」という日本の通説とは逆です。
社員の独立・大学発ベンチャーとしての「スピンアウト」
「スピンアウト」は、社員や研究者が組織を飛び出して会社をつくる場合にも使われます。新しい企画や技術開発が、所属する企業に受け入れられない場合などに多いとされます(精選版日本国語大辞典「スピンアウト」(コトバンク))。上場企業の中にも、こうして生まれた会社があります。
社員の独立:京セラの創業(1959年)
京セラの創業はその典型です。1958年、稲盛和夫氏が勤務先の松風工業を去ることになると、部下たちが一緒に辞めてついていくと言い出し、新会社をつくる動きが始まりました。出資したのは、宮木電機製作所の宮木男也社長と、同社専務の西枝一江氏・常務の交川有氏の3人で、元の勤務先の松風工業ではありません(稲盛和夫オフィシャルサイト「恩人たちとの出会い(1958年)」)。
京都セラミック(現・京セラ)は1959年4月1日に創立され、幹部と新規採用を合わせた28名で船出しました(同「京都セラミック創業(1959年)」)。元の会社から出資を受けず、人が独立してつくった会社なので、通説の「スピンアウト」にそのまま当てはまります。
京セラ
ファインセラミック技術を基盤とした多角化企業。半導体製造装置部品・車載カメラモジュール・セラミック・有機パッケージ、コンデンサ・水晶部品・コネクタ、切削工具・電動工具、プリンター・複合機、通信端末などグローバル展開。
大学発ベンチャー
大学の研究成果などから生まれる会社は、政府の調査では「大学発ベンチャー」と呼ばれています。経済産業省によると、2025年10月時点の大学発ベンチャーは6,220社で、前年度から1,146社増えて過去最高を更新しました(経済産業省「令和7年度大学発ベンチャー実態等調査」速報(2026年6月12日))。
同調査は、研究成果・共同研究・技術移転・学生・教職員等・関連の6類型で大学発ベンチャーを定義しており、「関連ベンチャー」には大学からの出資があるベンチャーも含まれます。大学発だから資本関係がない、とは限りません。
上場企業では、ペプチドリームが東京大学教授の菅裕明氏(フレキシザイム技術の開発者)らを創業者として2006年7月に設立され、ラボを東京大学先端科学技術研究センター内に置いてスタートしました。2013年6月に東証マザーズに上場しています(ペプチドリーム 沿革)。
ペプチドリーム
ペプチドリームは独自の創薬プラットフォーム「PDPS(Peptide Discovery Platform System)」を核とする創薬企業です。PDPSにより数兆種類の特殊ペプチドライブラリーから医薬品候補を高速に発見する技術を持ち、グ…
株主・社員から見たスピンオフとスピンアウトの違い
同じ「独立」でも、どの手法で行うかによって、元の会社の株主や社員に起きることは大きく変わります。
株式市場のスピンオフ(株式分配・分割型分割)と、スピンアウト(社員の独立起業)を立場ごとに比べると、次のとおりです。
元の会社の株主
スピンオフ:新会社の株式を自動的に受け取る(例:コシダカHD株1株→カーブスHD株1株)
スピンアウト:何も受け取らない
株主の税金
スピンオフ:要件を満たせば受け取り時に課税されず、取得価額を按分して売却時に課税
スピンアウト:関係しない
社員
スピンオフ:会社分割なら、切り出す事業に主として従事する社員の労働契約は新会社に引き継がれる。既存の子会社を配る場合は雇用主が変わらない
スピンアウト:自ら退職して新会社に移る
元の会社
スピンオフ:売却代金は入らないが、経営資源を中核事業に集中できる
スピンアウト:人材やノウハウが外に出る
出典:経済産業省「スピンオフの活用に関する手引」、厚生労働省「労働契約承継法の概要」よりKabuGraph作成
株主:新会社の株は同じ口座に入る
経産省の手引によると、上場会社が税制の要件を満たすスピンオフを行う場合、元の会社の株式を特定口座やNISA口座で持っていれば、新会社の株式も同じ口座に入ります(「スピンオフ」の活用に関する手引(制度編)Q13)。ソニーGのケースでも、NISA口座の株主にはNISA口座にソニーFG株が入り、非課税投資枠は減らないと案内されました(楽天証券)。
なお、スピンオフで独立した会社の上場は会社法や税法上の義務ではありません。ただし経産省は、上場会社のスピンオフでは株主が売却できる機会を確保するため、通常は新会社の上場を前提にすると説明しています(同 Q14)。税金の扱いはスピンオフ税制の記事を参照してください。
社員:会社分割なら労働契約が引き継がれる
事業部門を会社分割で切り出す場合、その事業に主として従事する社員の労働契約は、労働条件を維持したまま新会社に承継されます。会社は事前に社員へ通知する必要があり、承継の対象から外された主従事者や、主従事者でないのに承継の対象とされた社員は、異議を申し出ることができます(厚生労働省「労働契約承継法の概要」)。
一方、社員が退職して起業するスピンアウトでは、元の会社との雇用関係は終わります。在職中の発明の扱い(職務発明、特許法 第35条)や、元の会社の営業秘密の持ち出し(不正競争防止法)には注意が必要です。
ニュースで「スピンオフ」「スピンアウト」を見たら確認したい3点
上場企業の発表を見たら、次の3点を確認すると中身を整理できます。
株主に株式が配られるのか:株式分配・分割型分割なら株主が新会社の株を受け取る。第三者への売却(カーブアウト)や子会社の上場なら、株主は受け取らない
元の会社にどれだけ持分が残るのか:0%(完全スピンオフ)、20%未満(日本の税制特例を使うパーシャルスピンオフ)、それ以上(税制特例の対象外で、子会社・関連会社として残ることもある)
新会社は上場するのか:上場は法律上の義務ではない。上場しないと受け取った株を市場で売りにくい
例:資生堂のパーソナルケア事業(2021年)
資生堂は2021年2月、「TSUBAKI」「SENKA」などのパーソナルケア事業を切り出すと発表しました。国内事業を会社分割で移した新会社の株式と関連事業資産を、CVCが投資助言を行うファンドの出資先に総額1,600億円で譲渡したうえで、譲渡先の親会社の株式35%を取得するという内容です(資生堂 2021年2月3日ニュースリリース)。
株主に株式は配られていないので、株式市場の意味でのスピンオフではなく、一般にはカーブアウト(事業売却)に当たる取引です。ところが資生堂は35%を持ち続けるので、「資本関係を残して独立」という通説のスピンオフにも当てはまってしまいます。言葉のラベルより、上の3点で中身を確かめる方が確実です。

カーブアウトとは|日立22社→0社の実例に学ぶ事業切り出しの手法と実務
カーブアウト(Carve-out)の定義・3つの法的スキーム・スピンオフとの違いを解説。日立製作所の上場子会社22社売却、オリンパス→エビデント等の事例から、TSA・スタンドアロン課題まで実務の全体像がわかります。
まとめ
日本のビジネス用語では、資本関係を残すのがスピンオフ、断つのがスピンアウトと使い分けるのが一般的
「スピンオフ」「スピンアウト」に法令上の定義はない。税法上は「株式分配」「分割型分割」と呼ばれる
株式市場・税制のスピンオフは、子会社株式を株主に配る手法。完全スピンオフなら親会社の持分は0%になり、資本関係は切れる(日本の税制特例を使うパーシャルスピンオフでは20%未満を残せる)
経産省はスピンオフの効果として、コングロマリット・ディスカウントの克服や、各事業だけに関心のある投資家を引きつけられることを挙げている
英語では、米国の証券実務の spin-off は株主への株式分配、英国の大学発の spin-out は大学が株式を持つのが普通
スピンアウトの典型は、社員や研究者が組織を飛び出してつくる会社(京セラの創業、大学発ベンチャー)
ニュースでは「株主に株が配られるか」「持分が何%残るか」「新会社は上場するか」の3点を確認する
スピンオフと、事業を売却して切り出すカーブアウトの違い(対価・株主が受け取るもの・税制)は、次の記事で比較しています。

カーブアウトとスピンオフの違い|ソニーFG・JX金属・カーブスの実例で比べる対価・資本関係・税金
カーブアウトとスピンオフの違いは、切り出した子会社株を「売って現金を得る」か「株主に無償で配る」か。対価・株主が受け取るもの・親会社の持分・税金・上場の違いを表と図で整理し、ソニーFG、JX金属、カーブスの実例と株主への影響まで解説します。









